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ネトストの基準はどこから?警察と弁護士どちらに相談するべき?

ネトストとは「ネットストーカー」の略で、ソーシャルメディアなどを通じて特定の人物を執拗に追い回す人のことを指します。

具体的には、インターネットの掲示板やLINEX(旧Twitter)、FacebookなどのSNS、電子メールなどを介したストーカー行為のことです。

近年まで、ストーカー規制法と呼ばれる法律では、つきまとい、待ち伏せ、後をつける行為など、現実に行われるストーカー行為のみを規制対象としており、ネットストーカーは対象外でした。

しかし、ネットストーカー被害が増加したため、2008年に加害者を厳罰化する法改正が行われ、ネットストーカー行為もストーカー規制法の対象となったのです。

本稿では、ネットストーカーの基準や相談先について解説していきます。

ネトストの基準について

ネットストーカーに該当する行為としては、以下のような行為が挙げられます。

 

⑴メールやLINESNSなどで特定の相手にしつこくメッセージを送り復縁を迫ること

SNSを乗っ取り、本人になりすまして投稿すること

X(旧Twitter)やFacebookにコメントを執拗に投稿すること

SNSで本名、住所、勤務先等の個人情報を拡散すること

⑸匿名掲示板への誹謗中傷の書き込むこと

 

なお、上記⑸匿名掲示板への誹謗中傷の書き込むことに関しては、ストーカー規制法のほか、名誉毀損罪や侮辱罪が適用される場合もあります。

ネトストに対する罰則規定

ネットストーカー規制法が適用されると、【1年以下の懲役または100万円以下の罰金】が科せられます。

さらに、罰則を受けてもなおストーカー行為やつきまとい行為が行われた場合は、【2年以下の懲役または200万円以下の罰金】とさらに厳しい罰則が科せられます。

警察と弁護士どちらに相談するべきか?

ネットストーカー被害に遭遇した場合に相談できる窓口として、警察や弁護士のほか、法務省のみんなの人権110番、NPO法人よつば等が挙げられますが、以下では警察と弁護士について紹介します。

 

  • 警察に相談

ネットストーカー被害の危険を感じたら、まずは警察に相談をしてください。

ネットストーカー被害の問題は放置していても解決しません。

誰にも相談せずにいると、ストーカー行為がさらにエスカレートし、被害が拡大するおそれもあります。

また、警察に対応してもらうことで、日々のストーカーへの恐怖から解放され、精神的なストレスからも解放される効果も期待できます。

 

しかし、警察は事件性や緊急性がある場合に動くため、すべての相談に速やかに対応してくれるとは限りません。

特にネットストーカーの場合、ストーカー規制法に定める「つきまとい等」に該当するかどうかが不明確なことが多く、警察が対応するほどの被害には至っていないと判断されることが多いのです。

 

したがって、警察に相談する際には、時期、頻度、どのようなストーカー行為を受けているのかを正確に伝えることが求められます。

ストーカー被害を受けた場合は、まず最寄りの警察署に直接相談しましょう。

警察署は24時間対応しているため、どの時間帯でも相談することができます。

また、警察に相談する際には、動画やSNSの記録、メールなど、ストーカーの証拠となるものがあると、警察側も動きやすいです。

 

  • 弁護士に相談

警察に相談しても問題が解決しない場合や、相手方に慰謝料を請求したい場合は、弁護士に相談しましょう。

警察には「民事不介入」という原則があり、個人の紛争には関与できません。

そのため、被害者がストーカー行為を受けていることが確実であれば動いてくれますが、ストーカー規制法に抵触するかどうかが不明確な段階であれば、警察は介入を躊躇することが多いのです。

その点、弁護士であれば、警察がまだ動けない段階から相手方に対してアクションを起こすことができ、法的根拠に基づいて相手方のストーカー行為を抑えることができます。

また、弁護士であれば、警察に動いてもらうために適切なアドバイスをすることもできます。

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田中 涼Ryo Tanaka

私は大阪市を中心にインターネット被害、交通事故、不動産、債務整理、労働問題、離婚などの幅広い法律問題を承っています。

また、得意な英語を活かし海外に関する業務や外国人の方のサポートも行っております。

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どうぞ、よろしくお願いいたします。

所属団体
  • 大阪弁護士会(登録番号 45477)
著書
  • 「弁護士の顔が見える 中小企業法律相談ガイド」
    大阪弁護士会協同組合企画編集
経歴
  • 昭和56年 出生(大阪府箕面市)
  • 平成12年3月 桃山学院高校卒業
  • 平成14年9月ポートランド州立大学に留学
  • 平成17年3月 早稲田大学人間科学部卒業
  • 平成20年3月 大宮法科大学院修了
  • 平成22年9月 司法試験合格
  • 平成22年11月 司法修習生(64期)
  • 平成23年12月 弁護士登録(大阪弁護士会)、坂東・田中法律事務所に就職
  • 平成25年9月 アパレルメーカーに転職(兵庫県弁護士会)
  • 平成27年1月 当事務所に復職

事務所概要

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代表者 田中 涼(たなか りょう)
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