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インターネット問題

SNSの誹謗中傷で慰謝料を請求する・された場合|証拠と示談の確認点

「SNSの中傷で眠れず、仕事にも行きづらくなりました。投稿を消すだけでなく、相手へ慰謝料を請求できますか?」

先日、このような趣旨のご相談をいただきました。

結論からいうと、権利侵害と被害を具体的に示せる場合は、投稿者への慰謝料請求を検討できます。

ただし、慰謝料は嫌な言葉の数だけで決まるものではありません。誰に向けた投稿か、どこまで広がったか、生活や仕事へ何が起きたかを分けて確認します。

このページでは、投稿と被害の残し方、匿名投稿者の特定、慰謝料以外に合意へ入れる事項に加え、請求を受けた側が確認する点も説明します。

目次

投稿の言葉だけでなく、誰のことと分かるかが重要

実名、顔写真、勤務先が書かれていれば対象を特定しやすくなります。匿名のやり取りでも、プロフィールや過去の会話から読者にあなたのことと分かる場合があります。一方、自分ではそう思えても第三者には分からない場合は、その点の説明が必要です。

事実を示して社会的評価を下げる記載なのか、限度を超える侮辱なのか、正当な意見・批評として許される範囲なのかも検討します。問題の一文だけを切り取らず、相手と自分のやり取りを前後も含めて保存してください。

あなたが先に何か書いていたとしても、それだけで相談を諦める必要はありません。双方の投稿を確認したうえで、請求できる範囲と反対に請求されるリスクを整理します。

慰謝料の検討に使う、被害の記録を残す

中傷の内容、繰り返しの回数、公開範囲、拡散、削除や謝罪の有無などを見ます。表示回数だけで金額を計算することはできませんが、投稿がどのように届いたかを示す材料になります。

  • 知人や取引先から届いた問い合わせ
  • 欠勤や業務変更など、仕事に生じた影響
  • 通院した場合の診療や支出の記録
  • 投稿が繰り返された日時、削除を求めた後の反応

診断書がないと一切請求できないというわけではありません。無理に証拠を作るのではなく、既に起きている支障を時系列で記録しましょう。治療が必要なほどつらいときは、法的手続のために我慢せず受診を優先してください。

匿名の相手なら、特定に必要な負担も含めて考える

投稿者の氏名や住所が分からない場合は、発信者情報開示請求を検討します。通信記録には保存の限界があるため、相手を特定して請求したいことは早めに伝えてください。

開示に費用をかければ、その全額を相手から当然に回収できるわけではありません。調査費用などを損害として求められる範囲と、自分が支払う費用は分けて見積もります。慰謝料の金額だけでなく、特定と請求にかかる負担まで見た判断が必要です。

請求では、金額と再発防止の条件を一緒に検討する

相手が分かったら、まず交渉で解決を目指すか、訴訟を検討するかを決めます。相手が提示した金額に応じるかどうかは、被害の内容、証拠、今後の手続の負担も踏まえて考えます。

示談書では、削除する投稿の範囲、支払期限、同様の投稿をしない約束などを具体化します。「本件はすべて解決した」とする条項があれば、まだ把握していない別の投稿まで含むのか確認が必要です。相手が再投稿した場合の対応も考えておきましょう。

刑事対応も考えている場合は、示談条件に告訴の取下げなどが含まれていないか確認します。賠償と処罰の違いは民事請求と刑事告訴の進め方で説明しています。

慰謝料を請求された側は、金額の前に責任の範囲を確認する

相手本人や弁護士から請求書が届いても、記載された金額をそのまま支払う義務が確定したわけではありません。対象投稿、投稿者、違法性、被害とのつながり、請求額の根拠を一つずつ確認します。

対象投稿と前後のやり取り、投稿時に確認していた資料、届いた書類と封筒を保存してください。投稿を削除する場合も、説明に必要な資料まで失わないよう、保存を先に行います。

示談を検討するときは、金額だけでなく、削除、謝罪、再投稿防止、守秘義務、今後の請求を終わらせる範囲を確認します。意見照会や開示請求も届いている場合は、開示請求を受けた側の対応も参考にしてください。

「いくら取れるか」の前に、投稿と被害を見せてください

相場を調べても、自分のケースで何を求められるかは見えてこないことがあります。相談には投稿URL、画面、相手と交わしたメッセージをお持ちください。既に慰謝料の提示があるなら、その文書も確認します。

相手に直接何度も連絡するのが負担なら、そのこともお伝えください。請求の見通しに加え、やり取りを誰が担うか、削除や再発防止をどこまで求めるかを整理します。

まとめ

まず、投稿URLと画面を保存し、誰のことと分かるのかを示す資料も残してください。

通院、欠勤、取引先からの連絡など、投稿後に起きたことは時系列で記録します。匿名投稿なら、通信記録が残っているうちに特定手続を検討します。

請求を受けた側は、届いた書類と対象投稿を保存し、責任の有無と示談条件を分けて確認してください。

金額だけでなく、削除や再投稿防止を求めるか、どの範囲を解決するかも大切です。手元の資料を見ながら、次に取る行動を一緒に整理しましょう。

参考資料

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