未払賃金請求
未払い賃金とは、会社が法律上支払い義務を負っているにもかかわらず、支払いをしていない賃金のことをいいます。
未払賃金を会社に請求するためには以下のような証拠を事前に収集しておくことをおすすめします。
・タイムカード
労働時間を証明するためにタイムカードが役立ちます。
・勤怠記録
いつ何時間働いたかを証明するために出退勤を示した勤怠記録が有用な資料となります。
・パソコンのログインログオフの記録
業務に使っているパソコンにログインしてからログオフした時刻までは、一般的に働いていたと考えられるのでこれも労働時間に関する証拠となります。
・交通ICカードのデータ
何時に電車に乗ったかがわかるので出勤および退勤の時間を推定することができます。
・給与明細書、源泉徴収票
未払い賃金額を計算するのに、基礎賃金がいくらかを明らかにしなければならないので、収入に関する資料が必要です。
・雇用契約書、労働条件通知書
雇用契約書や、就職当初に交付された労働条件通知書に給与や残業代の計算方法が書いてあることが多いです。
退職後でも残業代を請求することはできます。もっとも時効は3年間(令和2年4月1日以前は二年間)であり、時効が到来してしまった未払いの残業代については請求が認められないおそれがあります。そのため、時効が到来する前に請求を行うことが重要となります。
また、給与の回収をより確実にするために未払給与の存在に気づいた時点で時効を止めるための手続きを行うことをおすすめします。
未払いの残業代が存在するので支払を求める旨の要求を明記した内容証明を会社に対して送付すれば時効の進行を6か月間停止することができます。
請求書を送っても会社が対応しない場合は、上記証拠を準備した上で労働基準監督署に申告しましょう。
労働基準監督署は、管轄内の企業や事業者が労働関係の法律を遵守して営業しているかを監督する機関です。
労働基準監督署が勧告すれば自主的に未払い残業代を支払うようになるケースも多いです。
労働基準監督署指導を行っても会社が未払賃金を支払わない場合には裁判所に労働審判の申立てを行うという手段が考えられます。
労働審判とは、裁判所において個々の労働者と授業主との間に生じた労働関係に関する紛争を3回以内の期日で、紛争の解決を目的として設けられた制度です。3回の期日のうちに労働者と会社の双方が合意すれば調停が成立することとなります。
合意が得られなかった場合には裁判所が判決と同様の効力を持つ審判を下します。
未払賃金の請求を行う際には弁護士に手続きの代行を依頼することおすすめします。勤務先である会社に対して残業代を請求することは職場の人間関係への影響やご自身のキャリアに影響を及ぼす可能性もあるなど心理的負担が重いでしょう。
弁護士に依頼することでこのような心理的負担を軽減させることができます。
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田中 涼Ryo Tanaka
私は大阪市を中心にインターネット被害、交通事故、不動産、債務整理、労働問題、離婚などの幅広い法律問題を承っています。
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お困りの際は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
- 所属団体
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- 大阪弁護士会(登録番号 45477)
- 著書
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- 「弁護士の顔が見える 中小企業法律相談ガイド」
大阪弁護士会協同組合企画編集
- 「弁護士の顔が見える 中小企業法律相談ガイド」
- 経歴
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- 昭和56年 出生(大阪府箕面市)
- 平成12年3月 桃山学院高校卒業
- 平成14年9月ポートランド州立大学に留学
- 平成17年3月 早稲田大学人間科学部卒業
- 平成20年3月 大宮法科大学院修了
- 平成22年9月 司法試験合格
- 平成22年11月 司法修習生(64期)
- 平成23年12月 弁護士登録(大阪弁護士会)、坂東・田中法律事務所に就職
- 平成25年9月 アパレルメーカーに転職(兵庫県弁護士会)
- 平成27年1月 当事務所に復職
事務所概要
Office Overview
名称 | 中野・田中法律事務所 |
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