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交通事故

歩行者の信号無視による事故|過失割合を考える前に残したい証拠

「青信号で運転していたところ、赤信号の横断歩道へ入ってきた歩行者と事故になりました。それでも自動車側に過失があるのでしょうか?」

先日、このような趣旨のご相談をいただきました。

結論からいうと、歩行者の信号違反は重要な事情ですが、それだけで過失割合が確定するわけではありません。歩行者が渡り始めた時点、車の進行方向、速度、見通し、回避の状況を確認します。

ただし、直進か右左折か、どの信号に従う場面だったか、双方が相手を確認できた位置によって評価は変わります。歩行者側も、信号違反だけを理由に補償を諦める必要はありません。

このページでは、信号の確認方法、残したい映像と現場資料、けがへの対応、過失割合へ意見を伝える準備について解説します。

目次

信号は、いつ・誰に向けた表示かを確認する

「青だった」という説明が、車両用信号のことか歩行者用信号のことかを明確にします。車が直進していたか右左折していたか、歩行者がどこからどこへ渡っていたかも図にしてください。押しボタン式や矢印信号がある交差点では、その配置も確認します。

渡り始めは青でも、途中で表示が変わった場合など、衝突の瞬間だけでは経過が分からないことがあります。自分が実際に見た表示と、相手から聞いた話を分けて記録しましょう。「相手が赤だったはず」という推測と、映像で確認できる事実は区別します。

相手の信号違反と、自分側の対応を別々に見る

歩行者が信号に違反したことは、責任を検討する重要な事情です。そのうえで、車の速度、見通し、歩行者が見えた位置、減速や回避の状況なども確認します。「歩行者が悪いから車は必ず無責任」「車だから必ず多く負担する」と、どちらも先に結論を決めないようにします。

保険会社から割合を示されたら、どの事故の型と、どの具体的事情を前提にしたかを聞いてください。こちらの説明と食い違う事実があれば、その点を明示して再確認を求めます。割合の一般表を探すだけでは、今回の争点を見落とすことがあります。

映像と現場の情報を、早く確保する

  • ドライブレコーダー:衝突前の信号や進行状況も含めて元データを保存する。
  • 現場写真:信号の位置、横断歩道、視界を遮る物、停止位置を残す。
  • 目撃者:無理のない範囲で連絡先を確認し、警察へ情報を伝える。
  • 周辺カメラ:設置場所が分かれば、警察や保険会社へ早めに知らせる。

自分で撮影する際は安全な場所から行い、道路上に出て再現しないでください。事故直後に撮れなかった場合も、後日の写真であることを明確にすれば、道路形状などの説明に使えることがあります。

けがへの対応と、賠償の話を混同しない

事故直後は救護と警察への連絡が先です。責任の議論を優先して受診を遅らせたり、その場で金額を決めたりしないでください。歩行者側にも過失が考えられる場合でも、治療費の扱いや利用できる保険を確認します。

自動車側は加入している保険会社へ事故を報告し、歩行者側は相手の連絡先・車両情報・保険の担当窓口を確認します。過失割合の交渉中であっても、けがの経過や立替え費用の記録を残しておくことはできます。

相談では「違うと思う事実」から説明する

同乗者などから後で聞いたことは、自分が見たことと分けて記録します。信号の色について全員の説明を無理に合わせるのではなく、誰が、どの位置から、どの時点を見たかが重要です。映像がない場合も、分かる範囲の情報を持ち寄って事故の経過を確かめます。

提示された数字への不満だけでなく、「右折車ではなく直進車だった」「この時点では歩行者は道路にいなかった」など、説明のどこが違うかを伝えてください。自分で法的な反論を完成させておく必要はありません。

保険会社の説明、事故図、映像や写真があれば、確認すべき点を整理できます。相手との交渉が止まっている場合も、示談で確認する損害の項目とあわせ、事故状況と金額の問題を分けて相談しましょう。

まとめ

歩行者の信号無視が問題になる事故では、まず車両用と歩行者用のどちらの信号か、渡り始めと衝突時の表示を分けて確認してください。

ドライブレコーダー、現場写真、目撃者、周辺カメラの情報は、失われる前に確保しましょう。

信号違反と、車の速度や回避状況は別々に検討します。責任の話を優先して、救護や受診を遅らせないことも大切です。

提示された割合と事故図に違和感があれば、映像や写真をお持ちください。どの事実から確認するか一緒に整理しましょう。

参考資料

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