「将来を約束した相手に勧められて投資しましたが、出金には税金や保証金が必要だと言われました。詐欺でしょうか?」
先日、このような趣旨のご相談をいただきました。
結論からいうと、相手を信じたい気持ちがあっても追加送金を止め、銀行振込なら振込先の金融機関と警察へ早めに連絡してください。
詐欺と断定できるかは経緯や資金の流れで変わりますが、相談の前に相手の嘘をすべて証明する必要はありません。
このページでは、注意すべき金銭要求、証拠の残し方、支払後の連絡先、返金の見通し、相談時に伝えることを説明します。
相手の国籍や写真より、会話とお金の流れを見る
国際ロマンス詐欺は、外国人を名乗る相手だけに限って警戒すればよいものではありません。SNSやマッチングアプリで親しくなり、会わないまま投資や送金を持ちかける関係に注意が必要です。
顔写真、身分証の画像、ビデオ通話があることだけで本人確認ができたとは限りません。第三者の情報が使われることもあります。写真の真偽を調べることに時間を使い過ぎず、支払いの説明に矛盾がないかを見ましょう。
- 送金先の名義が相手と違い、何度も変わる
- 利益が出た画面を見せるのに、出金できない
- 結婚や来日のためと説明して、追加の費用を求める
- 家族や金融機関へ本当の目的を言わないよう指示する
少額の出金ができても、追加送金の根拠にしない
最初に少額の利益を受け取れても、その後の多額の入金が安全になるわけではありません。相手が示す残高と、実際に自分の口座へ戻った金額は分けて記録してください。
「今回払えば全部戻る」と言われると、既に払った分を取り戻したくなります。しかし、返金や利益の受取りを条件に次の送金を迫られているなら、相手の要求から離れて第三者に見てもらう必要があります。借入れをして補うことも止めましょう。
あなたの口座へ入ったお金を他の口座へ移すよう頼まれた場合も、そのまま実行しないでください。別の被害金の移動に利用される危険があります。既に移した場合は、その記録も警察や相談先に伝えます。
関係を消してしまう前に、勧誘から送金までを保存する
知り合ったサービス、プロフィール、連絡先、投資先のURL、送金を指示するメッセージを保存します。相手に騙されたと告げて問い詰めると、記録を消されたり連絡が途絶えたりすることもあります。必要な記録を手元へ残すことを優先します。
支払いは日付、金額、名目、口座やウォレットの情報を分けます。投資先の画面だけでなく、銀行や交換業者側の取引記録も保管してください。相手から教わった偽の窓口ではなく、金融機関等の公式連絡先を利用します。
全会話を最初から説明できなくても大丈夫です。最初にお金を求められた箇所と、最近の追加要求を示すだけでも経過をつかむ手がかりになります。
返金の可能性は、送金先と残った資金から確認する
銀行口座への振込なら、振り込め詐欺救済法による分配の対象になる場合があります。口座に残った資金をもとにする制度なので、既に引き出されている場合や他の被害者がいる場合などで結果は変わります。金融機関からの案内と申請期限を確認してください。
暗号資産や海外送金などでは別の確認が必要です。相手の本名や所在が分からない段階で、「必ず全額回収できる」と言う業者へ費用を払わないようにしてください。弁護士へ相談する際も、どの相手に何を求めるのか、調査と回収の見通しを分けて確認します。
周囲に話しにくいことも、そのまま伝えてください
相談には支払記録と相手のメッセージをお持ちください。家族に知られることが心配、相手から脅されている、借金をして払ったなど、今後の生活に関わる事情も重要です。
追加の被害を止めたうえで、請求先を確認できるか、金融機関の手続と法的請求をどう進めるか整理します。支払方法別の連絡先はSNS詐欺で先にすることにもまとめています。
まとめ
まず、追加送金や借入れ、相手の指示による資金移動を止めてください。
勧誘から送金までのメッセージと、金融機関側の取引記録を保存します。銀行振込なら振込先金融機関と警察へ早めに連絡してください。
返金の見通しは送金方法と残っている資金で変わります。話しにくい事情も含め、これ以上の被害を止めるところから一緒に整理しましょう。
